EXHIBITIONS

藤間謙二「Artificial Flowers」

2019.03.30 - 04.27

藤間謙二 Peony-A_a2, from the series Artificial Flowers 2019 © Kenji Toma Courtesy of KANA KAWANISHI GALLERY

 19世紀植物細密画をオマージュした写真作品を手がける藤間謙二の個展が開催される。

 藤間は新潟県出身、1990年よりニューヨークで活動。主な個展に「π - 3.14 / LITH PRINT」(Monochrome Gallery RAIN、東京、2018)、「The Most Beautiful Flowers」(Gallery 916、東京、2017)など。2017年、作品集『The Most Beautiful Flowers』(Kehrer Verlag)を刊行した。

 2017年、絵画と見紛うような花の写真シリーズ「The Most Beautiful Flowers」を発表した藤間。実物の花々の細部までを克明に写し取ることで、時代を超えた普遍的な美しさを作品に閉じ込めた。同シリーズは作品集が刊行されたドイツや、藤間は拠点とするアメリカだけでなく、日本、イギリス、韓国、インドなど各地で高く評価されている。

 本展では、造花を被写体とした新シリーズ「Artificial Flowers」を初公開。花が群生する様相を1点ずつの作品として提示するとともに、新たな試みとして、「半機械的に分割されたピース」ごとに展示し、人工知能がヒトを超えて意思を持ち始めるとされる「シンギュラリティ」が活発に議論される今日において、人工物と自然物の境界線の間にある「美」について、改めて問いかける。