EXHIBITIONS

今野健太「掌の彫刻」

2019.03.02 - 04.20

今野健太「掌の彫刻」より

 今野健太は1980年生まれの彫刻家。2009東京藝術大学大学院美術研究科彫刻専攻修了。在学中より「人体」をモチーフに、美術史上の絵画や彫刻作品を引用しつつ、男女の性別が融合した全身像や複数の顔を持つ首像など、相反する事象の同居をテーマに制作を続けてきた。

 近年の個展に「巨岩と花びらの狭間で」(日本橋髙島屋美術画廊X、東京、2017)、「ぱられる人」(EARTH+GALLERY、東京、2015)、グループ展に「彫刻 -気概と意外」(東京芸術大学大学美術館陳列館、2016)、「行為の触覚 反復の思考」(上野の森美術館、東京、2016)などがある。

 本展では、人体の量感やスケールを変化させた人体彫刻を制作するなかで、自然と派生した掌サイズの石彫群「テノヒラ #〜」を多数展示。出土した石片のような彫刻は、荒く削り取った面と、作家自身の掌の形態が同居しており、その全体的なフォルムは原始的な彫刻を思わせる。