EXHIBITIONS

「、譚」近藤恵介・古川日出男

2019.03.22 - 04.21

Photo by Keisuke KONDO / 2019

Photo by Keisuke KONDO / 2019

Photo by Keisuke KONDO / 2019

Photo by Keisuke KONDO / 2019

「ダンダンダン。タンタンタン。 近藤恵介・古川日出男」 公開制作風景 2016

 画家の近藤恵介と小説家の古川日出男。様々な活動を展開する2人による展覧会が、約2年半ぶりに開催される。

 これまで2人が行ってきた制作の多くでは、古川が文字の、近藤が絵画の要素をそれぞれ担当し、即興的なセッションを交えながら、両者を介して作品が生まれてきた。本展は、そうして積み重ねられてきた制作や展覧会の延長線上にありながら、より多元的に発展していく。

 近藤は、自身が制作で関心を寄せる屏風や襖といった建具、江戸初期によく描かれたとされる、室内空間を扱った「誰が袖図」という画題を参照した新作を発表。絵画でありながら家具として機能する作品で、展示空間を複数に区分けすると同時に、絵の内と外を結ぶようなインスタレーションを構成する。

 いっぽう、古川は文芸誌『すばる』(集英社、3月6日発売)で発表予定の新作中編小説『焚書都市譚』をベースとした演劇/パフォーマンスを演出し、ギャラリーの地下1階から地上2階までの複数空間をダイナミックに使って、画廊劇を2日間上演する。公演には、古川と近藤に加え、北村恵(俳優 / from ワワフラミンゴ)と河合宏樹(映像作家)、およびギャラリースタッフの宮下和秀、田中耕太郎も参加する。

 展覧会2日目には近藤と古川による公開制作も実施。2011年の「絵東方恐怖譚(え・とうほうきょうふたん)」、12年の「覆東方恐怖譚(ふく・とうほうきょうふたん)」、そして16年の「ダンダンダン。タンタンタン。」に続く、もっとも予測不可能な変容を遂げていくであろう前代未聞の展覧会を目撃したい。