やきものが好き！！ アートも好き。

　香川県は古代に須恵器を税として都へ納め、綾川町にある十瓶山窯跡群でつくられた須恵器の壺や甕が西日本各地で広く利用されるなど「やきものの国」として栄えた。

　江戸時代には、高松藩の御用窯である理兵衛焼と讃窯、独特のデザインと技法を持つ源内焼や屋島焼など、地域の歴史や風土に根差した新たなやきものが誕生し、隆盛した。現在でも香川で育まれた伝統を重んじながら、郷土作家たちは独自の表現を模索し、作陶活動を行っている。

　本展は、2019年に創立50周年を迎える香川県陶芸協会と共同して、身近なやきものに込められた歴史と美をたどるもの。縄文時代から江戸時代の「讃岐のやきもの」と、現代作家が手がける新たな作品約180点を紹介し、食器からアートまで多彩なやきものを楽しむ。