EXHIBITIONS

県美プレミアムIII 小企画

M氏コレクションによるJ・J・グランヴィル

2018.11.17 - 2019.03.03

J・J・グランヴィル 『星々』(1849 )より《流れ星》

J・J・グランヴィル 『ル・マガザン・ピトレスク』(1847 )より《第一の夢:罪と贖罪》

J・J・グランヴィル 『もうひとつの世界』(1844)より《彗星の大旅行》

J・J・グランヴィル 『生きている花々』(1867、初版1847)より《ヤグルマギクとヒナゲシ》

J・J・グランヴィル 『当世風変身譚』(1829)より《散歩》

 J・J・グランヴィル(本名:ジャン=イニャス=イシドール・ジェラール)は、19世紀前半のフランスで活躍した代表的な諷刺画家・挿絵画家。活動初期では、週刊の絵入諷刺新聞『ラ・カリカチュール』の掲載作品も手がけ、動物と人間が変身・合体し、生物と無生物とが混交する幻想的作品は、20世紀のシュルレアリスム絵画を先駆するとも評された。

 同展では、国内有数のグランヴィルのコレクターであるM氏が所蔵する書籍約20冊と、そこから分割したシート作品約200点などが一堂に展示される。

 『動物たちの私的公的生活情景』『もうひとつの世界』など中期の傑作挿絵本に見られる幻想的イメージ、そして『生きている花々』『星々』といった晩年の作品に登場するロマンティックで優美な女性像。近代美術史の中でも類まれなイマジネーションの持ち主であった、グランヴィルの足跡をたどる。