EXHIBITIONS

山本太郎

太郎冠者と太郎画家 茂山千之丞襲名披露記念|装束披露

山本太郎 朝顔鉄柵図扇子 2018

山本太郎 信号住之江図扇子 2018

 日本の古典文学・芸能をベースに、現代風俗を融合させた「ニッポン画」を提唱する山本太郎。これまで国内外で数多くの美術展に参加し、2015年には琳派400年を記念して日本画家・神坂雪佳との2人展「琳派からの道 神坂雪佳と山本太郎の仕事」を開催。明治〜昭和に活動した神坂と現代の山本、時代を超えた競演が大きな反響を呼んだ。

 また国内のみならずシドニー、ミネアポリス、ハワイ、ミュンヘンなどでも作品を発表。近年は企業とのコラボレーション作品の制作を行ういっぽう、日本各地の地域に根差したプロジェクトに取り組むなど精力的に活躍の幅を広げている。

 本展では、山本と交流のある大蔵流狂言師・茂山童司の三世茂山千之丞(せんのじょう)襲名披露演目『花子(はなご)』を祝い、茂山が舞台で着用する《平成版花子装束》を山本が制作し、図案約10点とともに披露する。

 狂言という伝統芸能を背負いながら常にその時代ごとの感覚を取り入れて新しい試みを行ってきた茂山家、そして日本画に古典絵画に現代のエスプリの効いたエッセンスを加える山本。新旧の融合、そして伝統が革新される瞬間を目にしたい。