EXHIBITIONS
桑原正彦「夏の日」
1980年代より作品の発表をはじめ、以後一貫して近代化で変容する風景や人間への違和感を表現してきた桑原正彦。高度経済成長期に育った作家の絵画には、無機質な建物や景色、打ち捨てられた人形やおもちゃ、汚染された水辺の奇妙な生物が描かれ、当時の歪みや暗部が内包されているかのように感じられる。しかし、90年代後半からは社会的言説性が薄れ、よりプライベートな、内面へとまなざしを向けるようになり、一層軽妙でユーモラスな画面に変化していく。
淡いトーンの色彩とぼやけた輪郭の中に漂う、寂寥感と表裏一体の不思議な多幸感が満ちた桑原の作品世界。本展では、1997〜2001年のあいだに描かれた作品を中心に展示する。
淡いトーンの色彩とぼやけた輪郭の中に漂う、寂寥感と表裏一体の不思議な多幸感が満ちた桑原の作品世界。本展では、1997〜2001年のあいだに描かれた作品を中心に展示する。