EXHIBITIONS

発掘された日本列島2018 新発見考古速報

みみずく土偶 特別史跡 加曽利貝塚(千葉県千葉市) 縄文時代

人物埴輪 神田・三本木古墳群(群馬県藤岡市) 古墳時代

深鉢型・浅鉢型・あわび型土器 特別史跡 加曽利貝塚(千葉県千葉市) 縄文時代

石槍 本ノ木遺跡(新潟県中魚沼郡津南町) 縄文時代

銅鐸 雲出川下流域遺跡群(三重県津市・松阪市) 弥生時代

 日本列島では毎年約8000件の発掘調査が行われ、川崎市でも、重要な遺跡が数多く発掘されている。現在の川崎市域には、かつて古代武蔵国の橘樹郡・多磨郡・都筑郡があり、それぞれに影向寺遺跡、菅寺尾台遺跡、岡上栗畑遺跡と、古代仏教遺跡が残されている。

 本展では、日本で近年発掘され成果がまとまった全国17の遺跡から546点におよぶ資料をいち早く展示。新たに特別史跡になった日本最大級の貝塚「加曽利貝塚」や、「日本のポンペイ」とも呼ばれ、榛名山の火山灰に埋まった古墳時代の「ムラ」である金井東裏遺跡の資料も公開される。

 さらに、東日本大震災、熊本地震によって装飾古墳が被災した事態を受け、全国の代表的な装飾古墳を大型写真や実際の出土資料で紹介。特別史跡王塚古墳の五色で彩られた石室や、赤色顔料で描かれた七重の渦巻きが有名な清戸迫横穴(きよとさくおうけつ)など、古墳内部に描かれた幾何学紋や器財・動物・人物から、古墳時代の死生観や葬送儀礼を知ることができる。

 また、本展にあわせて川崎に栄えた古代仏教文化の重要資料を多数公開する川崎地域展示も開催。東日本でも最古級の古代寺院である影向寺遺跡を中心とした川崎の仏教文化をひも解く、影向寺遺跡出土の文字瓦や、市域の各地に勢力を持った有力氏族の古墓から出土した骨蔵器など、主に川崎市重要歴史記念物からの古代仏教関連資料約100点が並ぶ。