EXHIBITIONS
吉田謙吉と12坪の家
-劇的空間の秘密-
片流れの屋根に赤い板壁、窓周りの白がアクセントのかわいらしい家。舞台美術を中心に考現学採集、装幀、文筆業など多彩なジャンルで活躍した吉田謙吉が自ら設計し、戦後の東京・港区飯倉(現・麻布台)に建てた12坪の自邸は、小規模ながらもステージと観客席用のホールを内在し、吉田が舞台美術家であったことを象徴するようにオリジナリティに溢れている。吉田の恩師のひとり、今和次郎はこの狭小住宅を「愉快な家」と評している。
本展は、「12坪の家」を基軸に、アイデアとユーモアに満ちた吉田の独創的な空間づくりの秘密を明らかにする試み。雑誌に掲載した図面などの資料や、38年にわたって12坪の家で暮らした娘・塩澤珠江の記憶を頼りに完成させた20分の1模型、また会場内に設けた小ステージで吉田が使用した仕事机や舞台幕を展示し、関東大震災といった苦難を経験してなお、前向きに生きた吉田の人となりを浮き彫りにする。
本展は、「12坪の家」を基軸に、アイデアとユーモアに満ちた吉田の独創的な空間づくりの秘密を明らかにする試み。雑誌に掲載した図面などの資料や、38年にわたって12坪の家で暮らした娘・塩澤珠江の記憶を頼りに完成させた20分の1模型、また会場内に設けた小ステージで吉田が使用した仕事机や舞台幕を展示し、関東大震災といった苦難を経験してなお、前向きに生きた吉田の人となりを浮き彫りにする。