EXHIBITIONS

東郷青児記念損保ジャパン日本興亜美術館収蔵

東郷青児展

2019.01.12 - 03.24

東郷青児 婦人像 1936 © Sompo' Museum of Art, 18003

東郷青児 四重奏 1955 © Sompo' Museum of Art, 18003

東郷青児「鳥と少女」1971年 ©Sompo' Museum of Art, 18003

東郷青児 安田火災住宅綜合保険リーフレット原画 1961 © Sompo' Museum of Art, 18003

東郷青児 超現実派の散歩 1929 © Sompo' Museum of Art, 18003

 憂いを帯びた女性像で広く知られる洋画家・東郷青児。1915年の初個展の出品作が有島生馬の目にとまったことをきっかけに、翌年の第2回二科展に初出品。未来派の影響を受けた絵画で二科賞受賞を果たし、鮮烈な画壇デビューを飾った。以降、気鋭の前衛画家として活躍し、21年には渡欧。イタリアで未来派の運動に参加したほか、フランスではパブロ・ピカソや藤田嗣治らとも交流した。

 28年の帰国後は一転して、難解な芸術理論とは距離をとり、「大衆に愛される絵画」を制作。戦後は二科展を中心に画壇復興に尽力し、透き透るような肌、しなやかなしぐさ、伏し目がちで夢見るような表情の「青児美人」が一世を風靡した。

 本展では、東郷作品の変遷をたどる約80点とともに、有島生馬や中川紀元ら関連作家の作品を展示。絵画制作と並行して取り組んだ、書籍の装幀や企業パンフレット、洋菓子店の包装紙などの「デザインの仕事」、そしてエッセイや短編小説などの「言葉の仕事」もあわせて紹介し、東郷芸術の全体像に迫る。