EXHIBITIONS
小平篤乃生「烏巡り」
「あらゆるメディアや歴史は緩やかに絶え間なく繋がっている」という考えのもと、五感を喚起させる体感的な場と作品をつくり上げる小平篤乃生(こひら・あつのぶ)。青年期から海外で暮らし小平は、とくに日本の自然崇拝と地場産業に関心を持ち、考古学とは別の視点や解釈からの歴史を提示することで、国家が成立する前の人間の営みや自然との共存を探求してきた。
本展は、広島県の宮島と和歌山県の熊野での制作中に、小平が偶然発見した、この2つの土地をカラスが巡るという伝承に端を発する。会場は、カラスの行動を自然循環の象徴と見立てた新作ビデオを中心に、それぞれの土地で制作したオブジェなどによる大規模なインスタレーションで構成され、宮島のしゃもじづくり、熊野の煤づくりといった地場産業と山岳信仰との関係性、ひいては個人のアイデンティティまでを探ることを試みる。
本展は、広島県の宮島と和歌山県の熊野での制作中に、小平が偶然発見した、この2つの土地をカラスが巡るという伝承に端を発する。会場は、カラスの行動を自然循環の象徴と見立てた新作ビデオを中心に、それぞれの土地で制作したオブジェなどによる大規模なインスタレーションで構成され、宮島のしゃもじづくり、熊野の煤づくりといった地場産業と山岳信仰との関係性、ひいては個人のアイデンティティまでを探ることを試みる。