EXHIBITIONS

木藤純子「Winter Bloom - ふゆにさくはな」

撮影=市川靖史

木藤純子 Picture #1 「Exhibition as media 2008 『LOCUS』」(神戸アートビレッジセンター、2008)での展示風景 撮影=福永一夫

木藤純子 Skypot 2008 「Exhibition as media 2008 『LOCUS』」(神戸アートビレッジセンター、2008)での展示風景 撮影=福永一夫

木藤純子 Skypot -空見の間- 2010 「とやま現代作家シリーズ メッセージ アート新時代から」(富山県立近代美術館、2010)での展示風景 撮影=畠山憲治

木藤純子 Sound of Silence(部分) 2015 「月が水面にゆれるとき」(京都市立芸術大学ギャラリー@KCUA、2015)での展示風景 撮影=来田猛

 光や水、風、樹木など自然の要素をモチーフに、見過ごしがちな現象を、独自の視点と感性とで作品化する木藤純子。活動当初から制作スタイル「この場所でないと感じることが出来ないものを作品化する」を守り続け、長い時間をかけ何度もその地を訪れ、自らの身体で感じたものとの対話を大切にしてきた。

 木藤が今回、制作を行う場所は、元水力発電所を改装した発電所美術館。この特出した空間の独自性を生かすべく、美術館が所在する地域、展示会場でのリサーチとテストを重ね、2000年以降に発表してきた作品や表現方法を駆使して、これまでより規模を拡大した新作のインスタレーションを発表する。

 本展は、作家の希望によって、昨年までは冬期休館としていた時期を挟んでの開催となる。発電所美術館という場に呼応する、木藤による強く美しい作品世界は、厳しい「冬」に新たな価値を見出す手助けとなるだろう。