EXHIBITIONS

以”身”伝心 からだから、はじめてみる

伊藤賢士 女性 制作年不詳

H 無題 2011-

 絵画や彫刻、インスタレーション、パフォーマンスの美術の領域から、オーダーメイドの車いすといった福祉の領域まで、独自の方法で身体に向き合う作家たちを紹介する展覧会。伊藤賢士、鎌田紀子、菊池和晃+にしなつみ、草彅陵太、徳山彰、H、森田寅、米田文の8組が出品する。

 各作家はこれまで、「身体に滲む自己のルーツ」「身体で感得する非言語的な感情」「身体を駆使した更なる表現の可能性」など、身体を巡る様々なテーマについて考えるきっかけを与えてくれる作品の制作に取り組んできた。

 本展では、8組の作品に加え、実際に手で触れる、耳で聞くことで、身をもって味わうことのできる体感型作品も展示される。

 科学技術の進展であらゆることが自動化され、デジタル上で処理されることにより、日常から物理的な身体性は減少しつつあるいま。ひたむきに身体やその感覚と向き合うことで生まれる作家たちの表現は、私たちに原初的な体験をもたらしてくれるだろう。