EXHIBITIONS

ignore your perspective 44「合目的的方法法」

太中ゆうき / 貴志真生也 / 松下和暉

2018.09.22 - 10.20

松下和暉 Buttery FL 2016 画像提供=児玉画廊

 児玉画廊の展覧会シリーズ「ignore your perspective」の今回は、太中ゆうき、貴志真生也、松下和暉の3名を紹介する。

 「三角州をつくる」や「水溜りをつくる」といった、制作そのものに先行するアイデアを重視しながら絵画を描く太中と、最低限度のルールに沿いながら、ただの「もの」が美術に変わる分岐点を巧みに見定めて立体作品で提示する貴志。そして、言葉をパズルのように組み替え、別の意味を持たせて絵画へと昇華させる松下。

 今回取り上げる3名はそれぞれ独自の論理に則って制作に取り組んでいるが、ある手段や方法が先じて、その結果が自ずと作品となっている点では共通している。3名の作家による「方法と目的の交錯」とその関連性を探る本展は、美術作品のあり方について新たな知見を与えてくれるだろう。