EXHIBITIONS

富士屋ホテルの営繕さん

建築の守り人

2018.12.06 - 2019.02.23

昭和11(1936)年竣工の「花御殿」 撮影=白石ちえこ

本館のホテル入口にある朱赤の欄干 撮影=白石ちえこ

 明治11年に日本初の本格的リゾートホテルとして箱根に開業し、登録有形文化財にも指定される「富士屋ホテル」。大きな千鳥破風の屋根が印象的な「花御殿」に代表される富士屋ホテルの建物の多くは、建築家が介在せず、経営者と地元の棟梁によって建造された。

 富士屋ホテルが今日もなお創業当時の趣を残している理由のひとつには、日々の細やかなメンテナンスから庭園の橋や水車、檜風呂づくりなどを行う「営繕さん」の存在がある。

 本展では、そんな「営繕さん」の仕事を取材し、代々守られてきた富士屋ホテルのおもてなしの空間の魅力を紹介。富士屋ホテル建築群の築造の変遷たどる建物内外の写真や、富士屋の象徴である、朱赤の欄干の実物を移設展示するほか、ホテルのフロント脇にあるコンシェルジュコーナーも再現する。