EXHIBITIONS

富田正宣「なぞるノロマ」

2018.10.21 - 11.18

富田正宣 なぞるノロマ 2018

 身の回りの些細なモチーフや、風景を描いたスケッチを出発点に、一見抽象的に見える絵画作品を手がける富田正宣(まさのり)の個展が開催される。

 富田正宣は1989年熊本県生まれ。 2013年に東京藝術大学絵画科油画専攻卒業。主な展覧会に、「Studio Exhibition」(大野智史スタジオ、山梨、2018)、Hikarie Contemporary Art Eye vol.9 小山登美夫監修「through the glasses」(渋谷ヒカリエ、2018)、個展「quiz」(KAYOKOYUKI、2016)などがある。

 絵を描く制作の過程で頻繁に行う白い塗りつぶしを、ある瞬間に意識から抜け落ちた空白のようなものであると話す富田。それは、具体的な図像を頭に浮かべなくとも、それぞれの描画が富田の「知覚」をなぞるものであることを示している。

 まとまりを失い、細部に対する知覚だけが画面に現れる富田の作品。本展では、前回の個展から描きためた新作を発表する。