EXHIBITIONS

谷崎潤一郎文学の着物を見る

「肉塊」ダンスホールの女性 着物監修=大野らふ 着物写真 協力=河出書房新社 撮影=大橋愛

「台所太平記」鈴 着物監修=大野らふ 着物写真 協力=河出書房新社 撮影=大橋愛

「痴人の愛」ナオミ 短靴 大塚製靴蔵  着物監修=大野らふ 着物写真 協力=河出書房新社 撮影=大橋愛

「細雪」雪子 着物監修=大野らふ 着物写真 協力=河出書房新社 撮影=大橋愛

 女性とその装いを濃密に表現した文豪・谷崎潤一郎。代表作『細雪』では、華やかな着物姿の女性たちの描写が本編を彩っている。しかし、谷崎の没後から半世紀が経った現代において、着物は馴染みが薄いものとなりつつあり、作中の様子を容易に思い描くことが難しくなってきている。

 本展では、谷崎自身が想定していた着物とはどのようなものだったのか、様々な資料をもとに、『細雪』の登場人物の着こなしを改めて検証。そのほか、『痴人の愛』『春琴抄』『台所太平記』などで表された、魅力あふれるヒロインたちの装いの数々を、谷崎の文章や挿絵、時代風俗なども手がかりに、アンティーク着物で再現する。