EXHIBITIONS

開館30周年記念

ザ・ベスト・セレクション

2018.10.06 - 11.25

アメデオ・モディリアーニ おさげ髪の少女 1918頃 名古屋市美術館蔵

フリーダ・カーロ 死の仮面を被った少女 1938 名古屋市美術館蔵

北脇昇 春に合掌す 1942 名古屋市美術館蔵

 開館30周年を迎えた名古屋市美術館が、シャガールやモディリアーニ、草間彌生などこれまでに収めた美術品の中から、コレクションを代表する名品の数々を一挙に公開する。

 名古屋市美術館は、開館に向けて準備を進めていた1983年から美術品の蒐集をはじめ、85年に東京と愛知で開催された「モディリアーニ展」での出品作《おさげ髪の少女》を翌年に目玉として購入。また99年に、現在渋谷駅に設置されている岡本太郎の壁画《明日の神話》の下絵がメキシコに残されているとの知らせを受け、現地での調査と応急処置を経て、2000年に同館への寄贈が叶った。

 「エコール・ド・パリ」「メキシコ・ルネサンス」「現代の美術」「郷土の美術」の4つに焦点を絞ったコレクションは、現在総数6278点におよび、地元ゆかりの作家では、ニューヨークに渡り、現代美術の分野で世界的な評価を得た河原温荒川修作、桑山忠明、また『老人力』『超芸術トマソン』の著者としても知られ、近年評価が高まる赤瀬川原平の作品も含まれている。

 本展では、日本の美術館で唯一所蔵される、人間の生と死、愛をテーマに神秘的な絵画を描いたメキシコの女性画家、フリーダ・カーロの貴重な作品が大きな見どころ。学芸員の調査研究、作家や作品にまつわる資料もあわせて紹介し、国内美術館では異彩を放つ「メキシコ・ルネサンス」をはじめ、個性的なコレクションの魅力を発信する。