中小路萌美「ゆらぎのあと」

　目に映る風景をモチーフに、抽象的な絵画を描いてきた中小路萌美（なかこうじ・もえみ）の個展が開催される。

　中小路は1988年兵庫県生まれ。2011年京都造形芸術大学芸術学部美術工芸学科油画コース卒業、13年愛知県立芸術大学大学院油画版画領域修了。近年の展覧会に「あいだ」（gallery N、2016）、「こととか」（西会津芸術村、福島、2016）、「シェル美術賞展2017」（国立新美術館）、「第5回アラタパンダン展」（クリエイティブセンター大阪、2018）などがある。

　《かぷたり》《ふあきあ》《こぽかん》といった、一風変わったタイトルを作品に名づける中小路。言葉によるイメージの固定を避けるように、作品から聞こえてきた音を組み合わせているという。

　本展では、何十層と絵具を重ねながら思い描く色とかたちを探り、自身が生きてきた名残とこれからの時間を凝縮した絵画作品を展示する。