EXHIBITIONS

海を渡ったニッポンの家具 -豪華絢爛仰天手仕事-

2018.09.06 - 11.24

袖簞笥付き飾り棚 (部分) 金子皓彦コレクション 撮影=大西成明

衝立 豊年満作図 金子皓彦コレクション 撮影=大西成明

ライティングビューロー 金子皓彦コレクション 撮影=大西成明

 明治時代に輸出用として制作された「家具」に焦点を当てた展覧会が開催される。

 浮世絵をきっかけに巻き起こった欧州のジャポニスム流行の波に乗り、1873年のウィーン万博で一躍人気を博した日本の工芸品。当時の陶磁器、七宝、金工品の超絶技巧と海外向けの独特の装飾は今日でも注目を集めているが、同じ目的でつくられた室内装飾としての家具は海外での需要が高かったにもかかわらず、その存在が知られる機会は少ない。

 本展では、機能を重視した近代デザイン以前の、人間味を感じさせる明治の輸出向け家具類から、寄木細工、芝山細工、青貝細工、仙台簞笥、横浜彫刻家具(写真のみ)の5種類10点を展示。西洋の生活様式にあわせ、日本の伝統意匠と細密精巧な技術が贅沢に施された家具のデザインと、職人たちの想像を絶するほどの豊かな表現力に目を見張るだろう。