EXHIBITIONS
久門剛史「トンネル」
日常に散在する音や光、立体を用いて、鑑賞者の個人の記憶や経験をパラレルな異空間に誘うインスタレーションをつくり上げる久門剛史が、オオタファインアーツでは4年ぶりとなる個展を開催する。
久門は1981年京都府出身、2007年京都市立芸術大学大学院彫刻専攻修了。大学在学中の2002年にアーティストグループ「SHINCHICA」を結成し、主に音響やインスタレーションを担当。「音」と「彫刻」という2つの要素を作品制作の主軸としている。12年から個人としての活動を再開する。
本展では、近年制作してきた作品の持つ要素を保ちながら、その世界観をさらに深めた新作の立体と平面作品を発表。透明なガラスを用いた立体作品は、ガラスケースの一部を丸くくり抜き傾けて回転されることで微細なズレを生み、透明で境界が曖昧な「気配」のような実体として現れる。
いっぽう新作のドローイングでは、無限に続く円周率の値がシルクスクリーンのインクの濃淡の中で浮き彫りにされる。だが、円周率は円という絶対性を象徴するものというよりも、靄のように朧げな存在感で画面に刻まれ、存在と不在、その間に横たわる曖昧な境界についての久門の考察が反映される。
久門は1981年京都府出身、2007年京都市立芸術大学大学院彫刻専攻修了。大学在学中の2002年にアーティストグループ「SHINCHICA」を結成し、主に音響やインスタレーションを担当。「音」と「彫刻」という2つの要素を作品制作の主軸としている。12年から個人としての活動を再開する。
本展では、近年制作してきた作品の持つ要素を保ちながら、その世界観をさらに深めた新作の立体と平面作品を発表。透明なガラスを用いた立体作品は、ガラスケースの一部を丸くくり抜き傾けて回転されることで微細なズレを生み、透明で境界が曖昧な「気配」のような実体として現れる。
いっぽう新作のドローイングでは、無限に続く円周率の値がシルクスクリーンのインクの濃淡の中で浮き彫りにされる。だが、円周率は円という絶対性を象徴するものというよりも、靄のように朧げな存在感で画面に刻まれ、存在と不在、その間に横たわる曖昧な境界についての久門の考察が反映される。