EXHIBITIONS

大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ2018

越後妻有地域 (新潟県十日町市、津南町)
2018.07.29 - 09.17

レアンドロ・エルリッヒ Palimpsest(パリンプセスト):空の池 イメージ 越後妻有里山現代美術館[キナーレ]

マ・ヤンソン/MADアーキテクツ ライトケーブ Photo by Osamu Nakamura

ジミー・リャオ Kiss&Goodbye(土市駅) Photo by Gentaro Ishizuka

越後まつだい里山食堂

 日本有数の豪雪地・越後妻有を舞台に、3年に1度開催される「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ」。今年は「均質空間への疑義」「人間の土地に生まれるアート」「アートを介する人の移動」「人類の始原に還る企画展」をキーワードに、国内外アーティストの作品や、サイトスペシフィック・アートの展示、人類の原初的な暮らしと美術を俯瞰する企画展、コンサートなど多様なプログラムを行う。

 本芸術祭は6つのエリアから構成される。今回の目玉となる越後妻有里山現代美術館[キナーレ]の企画展「2018年の<方丈記私記>」が展開する十日町エリア、まつだい「農舞台」を中心にアート鑑賞と合わせた里山巡りを堪能できる松代エリア、新作が展示される清津峡や川と人々の生活の営みを感じることができる中里エリア、日本三大薬湯・松之山温泉郷を有する松之山エリア、子供から大人まで楽しめる作品が並ぶ川西エリア、地元の女性たちが演劇仕立てでサーブするレストランが話題の越後妻有上郷クローブ座を中心にした津南エリアと、それぞれが魅力的な特徴を持つ多彩なアート作品が広がる。

 キナーレでは、金沢21世紀美術館の恒久作品《スイミング・プール》など知られるレアンドロ・エルリッヒの新作《Palimpsest(パリンプセスト)》が登場するほか、松代エリアではコラージュ的手法で彫刻やインスタレーションを制作する金氏徹平が、倉庫で待機する除雪車を「まだ見ぬ世界の想像の発生装置」と見立てた、タイムマシンのような立体作品《SF(Summer Fiction)》を発表する。なお、国内外作家335組が参加。
 
 また、音楽家・小林武史のコンサートでは、作曲家・柴田南雄の交響曲『ゆく河の流れは絶えずして』に基づき、新たに書き下ろした交響組曲『 円奏の彼方(Beyond The Circle) 』をオリジナルのオーケストラ編成で公演する。

 越後妻有や周辺の自然、地元の食を楽しみながら、本祭の見どころを押さえたオフィシャルツアーや、希望エリアを案内するセレクトバスツアーも用意されているため、あわせてチェックしたい。