ジャン＝フレデリック・シュナイダー

　絵画制作によってコンセプチュアル・アートの可能性を模索するアーティスト、ジャン＝フレデリック・シュナイダーの個展が開催される。
　
　ジャン=フレデリック・シュナイダーは1945年スイス・バーゼル出身。写真家として修行を積んだ後、ポップ・アートとコンセプチュアル・アートの動きに影響を受け、アーティストとしての活動を開始する。

　68年、コンセプチュアル・アートやランド・アート、ポスト・ミニマリズムといった当時の新たな美術動向を紹介した歴史的な展覧会「When attitudes become form」（クンストハーレ・ベルン）に参加。その後、「絵画に対していかにコンセプチュアルなアプローチを試みるか」という視点で、ペインターとして本格的に制作をはじめ、93年の「第45回ヴェニス・ビエンナーレ」では、スイスの国道をくまなくヒッチハイクして描いた、119枚の絵画からなるシリーズによってスイスという国の様相を示した。

　本展では、70年代後半〜90年代のペインティング11点、リノカット版画のポートフォリオ1点を展示する。