EXHIBITIONS

絵画のなかの動物たち

川田龍、内藤京平、林祐衣、平田守

2018.05.26 - 06.10

平田守 2018.04.25 1:31 2018

 絵画に描かれた動物たちをテーマに、川田龍、内藤京平、林祐衣、平田守によるグループ展が開催される。

  先史時代のラスコーやアルタミラの洞窟壁画〜現代絵画に至るまで、絵画の役割が変化し、多様化していくなかでも題材に取り上げられる「動物」。歴史を振り返ると、かつては祈りの対象や宗教的な背景のメタファーとされ、ダ・ヴィンチは《白貂を抱く貴婦人》に、穢れを嫌う高貴な動物である白いテンを、ゴヤは《砂に埋もれる犬》で自身の孤独感と無力さの象徴として犬を描いた。また日本でも、様々な動植物に寓意の込めた花鳥画をはじめ、多くの動物画が残されている。

 本展は、長きにわたって描かれ続けてきた「動物」と、それぞれ制作のベクトルや手法の違いがある作家との関わりから、「現代」の特質を探る試み。参加作家は、西洋絵画の表層を現代に置き換えて再構成し、絵画の本質を探究する川田龍、古典絵画から引用した図像に素朴な線を加えて作品化する内藤京平、身の回りのモチーフや日常生活のワンシーンを中心に、湿度や体温の感じられる光景を描く林祐衣、そして発生するイメージと、それを発現させるためのメディウムとの駆け引きのなかで絵画をつくり出す平田守の4名。