EXHIBITIONS

チャペック兄弟と子どもの世界

2018.07.01 - 09.09

ヨゼフ・チャペック こいぬとこねこは愉快な仲間 1929 スロヴァキア国立美術館蔵 

ヨゼフ・チャペック 花を持つ少女 1934 個人蔵、プラハ

ヨゼフ・チャペック ちちんぷいぷい 1932 個人蔵、プラハ

ヨゼフ・チャペック 夏の少年たち(ぶくらの車) 1931 個人蔵、プラハ

ヨゼフ・チャペック 子どもの頭部 1930 個人蔵、プラハ

 「ロボット」という言葉の生みの親として知られるチェコの作家、カレル・チャペック。最先端の技術革新によって変化していく世界を見据え、ときに鋭く、ときにコミカルな切り口で魅力的な著作を生み出し、造形作家として活躍する兄のヨゼフ・チャペックとともに、多彩な才能を発揮した。

 カレル・チャペックは文筆家としての創作と同時に写真も手がけ、自らのテキストに愛犬の写真を添えた『ダーシェンカ』などを発表。また、兄のヨゼフは日本でもロングセラーとなった『長い長いお医者さんの話』や、『こいぬとこねこはゆかいな仲間』などを世に送り出した。

 本展は、チェコの世界文化遺産都市、クトナー・ホラーに新設された現代美術館GASKにおける「子どもたちを描いたチャペック兄弟の創作」展を基に開催。ヨゼフの絵本原画に加え、これまで日本でほとんど紹介されることのなかった油彩やパステル画、ドローイング、またカレルによる『ダーシェンカ』の写真やデッサンなど、初公開を含む幅広い作品によって、チャペック兄弟が温かい眼差しでつくり上げた、子供たちのための芸術を紹介する。