EXHIBITIONS

うるわしき美人画の世界 ―木原文庫より―

2018.06.30 - 08.19

上村松園 志ゃぼん玉 明治36(1903)頃

菊池契月 暄風 制作年不詳

北野恒富 阿波踊之図  制作年不詳

島成園 影絵之図 大正8(1919)頃

 「木原文庫」と称される木原眞人の近代日本画コレクションの魅力を紹介する東北初の展覧会が開催される。

 木原は少年期より近世・近代の文学に親しみ、職を得た後に、同時代の文学者の書跡や資料を収集を開始。やがて日本画の線描の精妙さ、美しさに惹かれ、近代日本画、とりわけ美人画を多く集めて「木原文庫」と呼ばれるようになった。木原文庫には美人画のみならず、明治〜大正期の日本画の名手として知られる横山大観、竹内栖鳳(せいほう)、冨田溪仙らの風景画や花鳥画など、近代日本画の優品も多く含まれている。

 本展は、コレクションから選りすぐりの約100点を、木原文庫の粋である美人画と、近代日本画の2部で展示。江戸情緒を色濃く残す繊細な女性表現を得意とした鏑木清方や、大阪で活躍した女流画家・島成園の作品を中心に様々な美人画を紹介し、日本画における女性表現の魅力を探りながら近代日本画の大きな流れをたどる。

 また木原が「第2の故郷」とする盛岡での開催にあたり、未公開の絵画作品や文学資料、刀剣なども特別出品される。