川野美華

　不思議な生物や空間を描く画家、川野美華。2017年1月に開催された個展「夜行性の庭」に続く「ミカワールド その2」を開催する。

　川野は1983年大分県出身。別府大学文学部芸術文化学科絵画表現コースを卒業、同学科研修生を修了した。別府アジアビエンナーレ絵画別府市美術館賞（2007）、審査員特別賞（2010）などを受賞し、現在個展、グループ展で精力的に作品を発表している。

　前回の個展では、肌色を背景とした「夜行性の庭」シリーズと、関連する「受胎告知」など活動10年間の大作を中心に、新作を加えて展示した。

　本展では、前回の肌色のシリーズを中心にした展示から一転、赤い絵を発表。おどろおどろしい色ではなく、命の源であり、生きるためになくてはならない、裏方で静かに流れる血の色を表現する。加えて、ウィーンに滞在時の経験をもとにした《Nacht III》など約10点も並ぶ。

　銀座の77 gallery、ギャルリー ヴィヴァン、新井画廊の3会場でも個展を同時に開催。新作、未発表の大作など、川野の世界を一挙に紹介する。