EXHIBITIONS

一柳慧、近藤高弘「消滅」展

2018.05.12 - 06.23

一柳慧 参考画像

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近藤高弘 離Ⅰ 2018 参考画像

 戦後の前衛音楽の先駆者であった武満徹、黛敏郎、一柳慧、高橋悠治による「4人の作曲家」展(1962年)で、各作家のグラフィティ楽譜を展示し、現代美術に限らず、音楽、書、古美術などを扱った実験的な展覧会を行ってきた東京画廊。今回は、東京画廊での出品が56年ぶりとなる作曲家の一柳慧と、陶芸家の近藤高弘を迎えた2人展を開催する。

 一柳は10代で2度、毎日音楽コンクール(現・日本音楽コンクール)作曲部門第1位を受賞。19歳で渡米し、ニューヨークでジョン・ケージらと実験的音楽活動を展開した。以来、偶然性の導入や図形楽譜を用いた作品で、音楽のみならず多分野に影響を与えている。

 近藤は京都府立陶工職業訓練校を卒業後、1994年に京都市芸術新人賞を受賞。2002年に文化庁派遣芸術家在外研修員として、エジンバラ・カレッジ・オブ・アート(イギリス)を修了した。国内外での展覧会やアートフェアに出品し、メトロポリタン美術館、スコットランド国立博物館などに作品が所蔵されている。

 本展は、音楽、造形、パフォーマンスを組み合わせ、作家2人の対話を生成消滅を繰り返す宇宙の縮図とする実験的な試み。近藤が土の作品を即興的にかたちづくり、一柳が本展のために作曲した音楽を、ヴィオラ奏者の小早川麻美子が演奏するパフォーマンス映像を上映する。