EXHIBITIONS
原直久
蜃気楼 IV
ヨーロッパやアジア各地の都市風景を8×10インチの大型カメラで撮影する写真家、原直久が海の造形や風景をテーマに制作した「蜃気楼」シリーズが30年ぶりに公開される。
原は1946年千葉県松戸市生まれ、69年日本大学芸術学部写真学科卒業、71年に日本大学芸術研究所修了。76~77年文化庁派遣芸術家在外研修員としてフランス、ドイツで研修を受け、84~85年日本大学長期海外研究員としてパリを拠点に研究・制作活動を行う。確かな技術でプリントされた作品は揺るぎない美しさを湛え、日本のみならず海外でも多くのファンを魅了し、2017年秋には台湾の国立歴史博物館で大規模な回顧展が開催された。
都市風景の作品で知られる原だが、最初に制作した写真作品は九十九里浜の海から始まった「蜃気楼」シリーズ。房総の海をアトリエと呼び、海をテーマにした「蜃気楼」を自らの原点、特別な存在として位置づけている。厳寒の海で何度も目にした蜃気楼現象をタイトルに据えた同シリーズの撮影開始の早い段階で、同じ場所を撮影した2枚のネガを左右反転させ重ねて合成プリントしたシンメトリックのサブシリーズを制作。自然の造形を反転合成したシンメトリック作品は、まるで万華鏡のような、怪奇的で生命体を思わせる不思議な調和を持ったイメージに生まれ変わっている。
本展では、ほとんどが未発表であったシンメトリックの作品を中心に、「蜃気楼」シリーズの代表作、ゼラチンシルバープリントによるモノクロ写真作品25点を展示予定。
原は1946年千葉県松戸市生まれ、69年日本大学芸術学部写真学科卒業、71年に日本大学芸術研究所修了。76~77年文化庁派遣芸術家在外研修員としてフランス、ドイツで研修を受け、84~85年日本大学長期海外研究員としてパリを拠点に研究・制作活動を行う。確かな技術でプリントされた作品は揺るぎない美しさを湛え、日本のみならず海外でも多くのファンを魅了し、2017年秋には台湾の国立歴史博物館で大規模な回顧展が開催された。
都市風景の作品で知られる原だが、最初に制作した写真作品は九十九里浜の海から始まった「蜃気楼」シリーズ。房総の海をアトリエと呼び、海をテーマにした「蜃気楼」を自らの原点、特別な存在として位置づけている。厳寒の海で何度も目にした蜃気楼現象をタイトルに据えた同シリーズの撮影開始の早い段階で、同じ場所を撮影した2枚のネガを左右反転させ重ねて合成プリントしたシンメトリックのサブシリーズを制作。自然の造形を反転合成したシンメトリック作品は、まるで万華鏡のような、怪奇的で生命体を思わせる不思議な調和を持ったイメージに生まれ変わっている。
本展では、ほとんどが未発表であったシンメトリックの作品を中心に、「蜃気楼」シリーズの代表作、ゼラチンシルバープリントによるモノクロ写真作品25点を展示予定。


