EXHIBITIONS

鈴⽊親展「晴れた⽇、東京」

2018.04.21 - 06.02

鈴木親 © Chikashi Suzuki Courtesy of KOSAKU KANECHIKA

鈴木親 © Chikashi Suzuki Courtesy of KOSAKU KANECHIKA

鈴木親 © Chikashi Suzuki Courtesy of KOSAKU KANECHIKA

鈴木親 © Chikashi Suzuki Courtesy of KOSAKU KANECHIKA

鈴木親 © Chikashi Suzuki Courtesy of KOSAKU KANECHIKA

 フランスの雑誌『Purple』をはじめとした国内外の雑誌や、イッセイミヤケ、United Bamboo、TOGAのワールドキャンペーン・ビジュアルなどを⼿がけ、1990年代よりエディトリアルやファッション・フォトの最前線で活躍してきたフォトグラファー、鈴⽊親(ちかし)。

 鈴木は、ポジフィルムを用いた写真や⽇付を焼いたもの、ハーフカメラでの撮影でシャープさを削ぎ落とし、複数のコマで構成される作品を制作。移りゆく時間をシンプルに切り取った写真は、デジタルのように加⼯や修正ができない、フィルムでこそ可能な偶然性と、そこにいたから撮れたという濃密な瞬間の重なりといったある種の不思議なエネルギーに溢れ、豊かなナラティブが⽴ち現れる。

 デジタルカメラの普及をきっかけに、フィルムの制限のなかで何が⾃由かを考え、また性能が悪いと考えられていたハーフカメラの不⾃由さを逆手に取って魅⼒にする制作を開始した鈴⽊。「⽇本、とりわけ東京の街を表現するのに最適な、湿気を含むような質感の表現も、ポジフィルムだからこそ可能であり、デジタルがあるからこそ発⾒した」と語る。

 本展では、これまでエディトリアルでの発表が中心だった作品群から花、東京の⾵景、ポートレイトなど約30点を厳選して展⽰。ディレクションのもとに撮影した写真とスナップを取り混ぜる。また未発表の作品も展⽰される本展は、鈴木の思考の過程や眼差しの広がりを感じさせる空間となる。