EXHIBITIONS

多田友充展

性根の腐った誠実さのかけらもない人間どもの流す情報を、ただただ鵜呑みにして自らの頭で考えることもせず無邪気に人に暴力を振るう、たましいのない空っぽの操り人形どもは、果たしてこの世界に存在することに恥ずかしさや情けなさを感じることはあるのだろうか

多田友充 ヲんガく 2016

多田友充 せいしんのじゆう 2016

多田友充 ヲんガく 2016

多田友充 アジール(イルカハウス) 2014 Courtesy of URANO

 ドローイングを中心として様々な表現を展開する多田友充の個展を開催する。

 多田は油絵具、アクリル、顔料、ボールペン、色鉛筆、パステル、スプレーなどの画材を用いて、線や色の繊細な重なりのあるもの、大胆な存在感のある線で描かれたものなど多様な表情を持つ画面を制作。また、しばしば作品に描かれる言葉は、文字の形と言葉の意味が重なっては離れることを繰り返しながら、やがて見る者をかたちと意味を超えたイメージへと導く。近年では、大型のパネルに描いた絵画を多く発表している。

 本展では、国際芸術センター青森(ACAC)の空間を活かしたインスタレーション作品を展示。静寂と力強さが共存する作品は、あらゆることが起こり得るこの世界の底をのぞき込むような、もしくは果てに導かれるような体験をもたらすだろう。