EXHIBITIONS

篠田桃紅一〇五歳 好きなものと生きる

出版記念写真展&最新作発表展

阪急うめだ本店 9階 阪急うめだギャラリー
2018.04.04 - 04.09

篠田桃紅 撮影=坂田栄一郎

篠田桃紅 撮影=坂田栄一郎

仕事場 撮影=梶原敏英

仕事道具の筆と洗い場 撮影=アレクサンダー・ゲルマン

父から譲り受けた和綴3冊 撮影=成瀬友康

30年以上愛用している漆器のお椀 撮影=成瀬友康

 墨の抽象表現という新しい分野を自ら切り拓いてきた美術家、篠田桃紅。その作品は半世紀以上たったいまも、世界共通の普遍的な美として享受されている。そんな桃紅の美意識が宿る暮らしと、高い審美眼で選りすぐられたものを紹介する本『桃紅一〇五歳 好きなものと生きる』(世界文化社、2017)の刊行を記念する展覧会が開催される。

 桃紅は1913年に生まれ、5歳の頃に父から書の手ほどきを受けた。56年に単身渡米し、アートの中心地・ニューヨークきってのギャラリー「ベティ・パーソンズ・ギャラリー」で発表。墨を用いた斬新な作品で、故ジョン・ロックフェラー3世をはじめ、国内外の美術家愛好家たちを魅了し続け、現在まで世界的な評価を得ている。

 また、名エッセイストとしても知られ、著書には50万部の大ベストセラーとなった『一〇三歳になってもわかったこと』や『一〇五歳、死ねないのも困るのよ』などがある。

 桃紅の暮らしと美に焦点を当てた本展では、仕事場や硯、筆といった道具類、父から譲り受けた和綴本、30年以上愛用する漆器のお椀など50点以上の写真を公開。さらに、1つひとつに手彩を施した最新作のリトルグラフを中心に、約30点の作品を展示・販売する。会期初日の4月4日(水)に行われる『桃紅一〇五歳 好きなものと生きる』編集者の佐藤美和子と、ギャラリー桜の木 代表取締役社長・岩関禎子のトークもあわせてチェックしたい。