EXHIBITIONS

ケリス・ウィン・エヴァンス

草月会館1F 草月プラザ 石庭「天国」
2018.04.13 - 04.25

ケリス・ウィン・エヴァンス S=U=P=E=R=S=T=R=U=C=T=U=R=E(’Trace me back to some loud, shallow, chill, underlying motive’s overspill…’) 2010 Courtesy of the artist, Taka Ishii Gallery, Tokyo and White Cube, London

ケリス・ウィン・エヴァンス S=U=P=E=R=S=T=R=U=C=T=U=R=E(’Trace me back to some loud, shallow, chill, underlying motive’s overspill…’) 2010 Courtesy of the artist, Taka Ishii Gallery, Tokyo and White Cube, London

ケリス・ウィン・エヴァンス Forms in Space ... by Light(in Time) 2017 Photo by Joe Humphreys Courtesy Tate Photography

 国内過去最大規模となるケリス・ウィン・エヴァンスの個展が開催される。

 ウィン・エヴァンスは、ネオンを用いたテキスト作品に代表される、文学、映画、美術、天文、物理など幅広い分野における先人達の先駆的な試みを引用した作品や、内包された物質と非物質という両義性により人間の知覚を問い直す、光と音を用いた立体作品を制作。

 人という主体が知覚する経験や行為をも物理的な作品とみなし、作品を展示する空間やその空間の運営主体である組織のあり様をも作品の一部とする傍ら、神事に起源を持つ具象を徹底して排することで物語の情景の生成を観客に委ねる「能」に大きな関心を寄せ、2017年にロンドンで展示した大型ネオン作品《Forms in Space ... by Light(in Time)》では、能楽師の所作を示した図を引用している。

 本展では、イサム・ノグチ作の石庭「天国」を舞台に、床面から天井まで達する大規模なインスタレーションを発表。表面をフィラメント電球で覆った光の柱の作品は石庭の音色を浮かび上がらせるテンポを生み、また能舞台にならい石庭の適所に配される松の木は、その有機体としての存在から時間の「質感」を喚起する。