• HOME
  • 展覧会
  • 福岡
  • レオナルド・ダ・ヴィンチと「アンギアーリの戦い」展
EXHIBITIONS

レオナルド・ダ・ヴィンチと「アンギアーリの戦い」展

~日本初公開「タヴォラ・ドーリア」の謎~

2018.04.06 - 06.03

作者不詳(レオナルド・ダ・ヴィンチに基づく) 《タヴォラ・ドーリア》( 《アンギアーリの戦い》の軍旗争奪場面) 部分 16世紀前半 フィレンツェ、ウフィツィ美術館(2012年、東京富士美術館より寄贈) Gabinetto Fotografico delle Gallerie degli Uffizi

作者不詳(レオナルド・ダ・ヴィンチに基づく) 《タヴォラ・ドーリア》( 《アンギアーリの戦い》の軍旗争奪場面) 16世紀前半 フィレンツェ、ウフィツィ美術館(2012年、東京富士美術館より寄贈) Gabinetto Fotografico delle Gallerie degli Uffizi

アリストーティレ・ダ・サンガッロ(本名バスティアーノ・ダ・サンガッロ) 《カッシナの戦い》(ミケランジェロの下絵による模写) 1542年 ホウカム・ホール、レスター伯爵コレクション By kind permission of Lord Leicester and the Trustees of Holkham Estate, Norfolk, UK

作者不詳(レオナルド・ダ・ヴィンチに基づく) 《聖アンナと聖母子》 16世紀 フィレンツェ、ウフィツィ美術館 Gabinetto Fotografico delle Gallerie degli Uffizi

作者不詳(レオナルド・ダ・ヴィンチに基づく) 《レダと白鳥》 1500-10年頃 フィレンツェ、ウフィツィ美術館 Gabinetto Fotografico delle Gallerie degli Uffizi

 レオナルド・ダ・ヴィンチの《アンギアーリの戦い》とミケランジェロの《カッシナの戦い》。いずれも原作が失われた、ルネサンス2大巨匠の壁画の競演を再現するイタリア美術史上初の展覧会が開催される。

 いまも多くの謎と痕跡を残すダ・ヴィンチ未完の大壁画《アンギアーリの戦い》は、イタリア・ルネサンス美術の歴史のなかでももっとも野心的な装飾計画のひとつとされ、最終的には1560年代にジョルジョ・ヴァザーリの新たな壁画装飾によって覆われたことでその全貌はいまだ明らかにされていない。シニョリーア宮殿(現・ヴェッキオ宮殿)を舞台に、レオナルドとミケランジェロが戦闘画において競演した歴史的なエピソードが残されているが、レオナルドの壁画と同じ広間に描かれるはずだった《カッシナの戦い》についてもミケランジェロの原寸大下絵に基づく模写によって知ることができるのみで詳らかにされていない。

 本展では、《アンギアーリの戦い》の中心部分をなす「軍旗争奪」の場面を描いた16世紀の油彩画《タヴォラ・ドーリア(ドーリア家の板絵)》と、ミケランジェロが構想した壁画の原寸大下絵を模写した板絵《カッシナの戦い》を日本で初めて公開。ダ・ヴィンチの構図に基づくその他の模写作品や派生作品、関連する資料類や歴史的人物の肖像画などを一堂に集め、レオナルドが試みた視覚の革命を検証するとともに、失われた壁画の謎と魅力に迫る。