UNMANNED 無人駅の芸術祭／大井川2018

　蒸気機関車が走る静岡県・大井川鉄道の7つの無人駅を舞台とした芸術祭が開催される。

　「無人駅が開くと地域が開く」をコンセプトとする本祭。ひっそりと無人駅になっていった場所でいまも豊かに暮らす人々や、その中で息づく美しい景色の魅力をアーティスト8組が表現する。
　
　出発駅の代官町駅では、世界初の着ぐるみアイドルユニットとして、様々な形態で出没し世間を驚かせてきた「しでかすおともだち」による《Me and My Monster（私とわたしの怪物）》、途中駅の神尾駅にはパブリックアートや野外作品を展開してきたさとうりさが「パブリックアートはお地蔵さんにはなれないのか。」という問いをもとに、地元・志戸呂地区の陶土から仕上げた自身初の陶芸作品《地蔵まえ》を展示。抜里駅では、様々な国や環境でインスタレーションを発表するHidemi Nishidaが、線路と周辺の畑を利用して手がけた《隠された人々》、建築家としての活動だけでなく里山保全活動も積極的に行う島田慎太郎の《やどる》、そして終着駅の川根温泉笹間渡駅にて、木やアルミニウム、大理石、LEDなど多様な素材を用いた彫刻作品を制作する夏池篤の《森のコースター2》など、各駅での作品鑑賞ができる。

　アートに彩られた新たな無人駅のかたちを発見するとともに、駅周辺の茶畑といった自然の景色も楽しみたい。

＜参加アーティスト＞
さとうりさ、Hidemi Nishida、しでかすおともだち、木村健世、夏池篤、持塚三樹、島田慎太郎・小柳津直二、清水陽介