EXHIBITIONS
影の中の楽園ーデレク・ジャーマンの庭ー
+1artで奥宮誠次と池田啓子による「ダンジネス・デレクジャーマンの庭」が開催されている。
ダンジネス(Dungeness)は、原子力発電所と荒涼とした海岸線をもつイギリス南東部の町である。映画監督、舞台デザイナー、作家、園芸家として活動したデレク・ジャーマン(1942~94)は、《THE GARDEN》をはじめ、マイノリティをテーマとした多くの作品を制作し、20世紀英国アート界に独自の地位を築いた。彼は1994年にAIDS合併症で亡くなるまでの数年間、この地のコテージに暮らし、「イングランドの砂漠」とも呼ばれる風景の中で病と向き合いながら庭をつくり、映像作品を制作した。
当時イギリスを拠点に活動していた写真家・奥宮誠次は、ジャーマンが「プロスペクト・コテージ(展望・期待の家)」と名付けた住居を度々訪れ、彼の晩年4年間を撮影した。これらの写真はジャーマンの死後、バービカンセンターでの回顧展に出展される予定だったが、準備の過程で奥宮が貸与したネガやポジフィルムがすべて紛失するという不遇に見舞われた。
本展では、奥宮の手元に残されたダンジネスの写真と、池田啓子によるインスタレーションによって空間を構成する。さらに、デレク・ジャーマンに深い関心を寄せる藤本由紀夫によるサウンドインスタレーションが加わり、写真とインスタレーション、音が呼応する場が生み出されている。
ダンジネス(Dungeness)は、原子力発電所と荒涼とした海岸線をもつイギリス南東部の町である。映画監督、舞台デザイナー、作家、園芸家として活動したデレク・ジャーマン(1942~94)は、《THE GARDEN》をはじめ、マイノリティをテーマとした多くの作品を制作し、20世紀英国アート界に独自の地位を築いた。彼は1994年にAIDS合併症で亡くなるまでの数年間、この地のコテージに暮らし、「イングランドの砂漠」とも呼ばれる風景の中で病と向き合いながら庭をつくり、映像作品を制作した。
当時イギリスを拠点に活動していた写真家・奥宮誠次は、ジャーマンが「プロスペクト・コテージ(展望・期待の家)」と名付けた住居を度々訪れ、彼の晩年4年間を撮影した。これらの写真はジャーマンの死後、バービカンセンターでの回顧展に出展される予定だったが、準備の過程で奥宮が貸与したネガやポジフィルムがすべて紛失するという不遇に見舞われた。
本展では、奥宮の手元に残されたダンジネスの写真と、池田啓子によるインスタレーションによって空間を構成する。さらに、デレク・ジャーマンに深い関心を寄せる藤本由紀夫によるサウンドインスタレーションが加わり、写真とインスタレーション、音が呼応する場が生み出されている。

