風詠抄 ― 譚・常・楽・浪 ―

　髙島屋が、美術部創設110年記念の一環として「風詠抄―譚・常・楽・浪―」展を、東西4店舗の美術画廊で開催する。

　髙島屋美術部は110年の歩みのなかで、百貨店内にある画廊として広く一般大衆に向けた質の高い美術作品や作家を紹介。日常の文化に寄り添い、室内装飾や実用品としても暮らしに溶け込む襖や屏風、掛け軸、工芸品などの日本美術を通して、美術に親しんでもらう場をつくり上げてきた。

　今回は、地域ごとの髙島屋美術画廊の個性を生かしながら、東京日本橋店、横浜店、新宿店は各々「譚」「常」「楽」（以上3店は同時期開催）、大阪店は「浪」をテーマに、伝統と現代、平面と立体、素材や技法といった多彩な作品が集う2週間の展覧会を開催。

　今世紀に入ってからのIT革命や、高度な情報化やグローバリズムなどの進展による価値観の劇的な変化と多様化の波は、百貨店の画廊をとりまく美術市場にも大きな影響を与えるいま、時代や社会が変化し多様化しても普遍的な美の価値が存在すると信じ、現代の美の空間を提案する。

＜出品作家＞
東京日本橋
井川健（漆芸）、伊庭靖子（絵画） 、オノデラユキ（写真）、林茂樹（立体）、深見陶治（陶芸）、福本潮子（染織）、三島喜美代（立体）、井上有一（書）

横浜店高島屋7階美術画廊
淺井裕介（絵画）、 安藤和夫（木工）、内田あぐり（絵画） 、佃眞吾（木工）、前原冬樹（彫刻）、ミヤケマイ（平面）、留守玲（金工）、王舒野（絵画）

新宿高島屋10階美術画廊
天野喜孝（絵画）、井上裕起（立体）、瀧下和之（絵画）、永島千裕（絵画） 、花井祐介（絵画）、松岡ミチヒロ（立体）

---

大阪高島屋6階美術画廊
押江千衣子（絵画） 、木野智史（陶芸）、田嶋悦子（陶芸）、増田敏也（立体）、三瀬夏之介（絵画）、森村泰昌（写真） 、八木明（陶芸）、
館勝生（絵画）、元永定正（絵画）