EXHIBITIONS

ウィリアム・モリス 原風景でたどるデザインの軌跡

2018.02.17 - 03.25

織作峰子 《ホワイト・ルーム(Kelmscott Manor)》 写真 photo © Mineko Orisaku © Brain Trust Inc.

ウィリアム・モリス 『ユートピアだより』 1892 大阪芸術大学図書館蔵

織作峰子 《ホワイト・ルーム(Kelmscott Manor)》 写真 photo © Mineko Orisaku © Brain Trust Inc.

デザイン=ウィリアム・モリス 内装用ファブリック《いちご泥棒》 1883 photo © Brain Trust Inc.

デザイン=ウィリアム・モリス 壁掛け布《小鳥》 1878 photo © Brain Trust Inc.

ウィリアム・モリス 壁紙《柘榴あるいは果実》 1886頃 photo © Brain Trust Inc.

 19世紀イギリスで、デザイナー・詩人・社会思想家など多彩な分野で才能を発揮したウィリアム・モリス。誕生から100年以上を経てなお、モリスの思想とデザインは色褪せることのない魅力を放っている。

 オックスフォード大学在学中に思想家、ジョン・ラスキンの影響を受け、中世に憧れを抱いたモリスは、産業革命のもたらした芸術の機械化、量産化の傾向に反発し、純正な素材と誠実な手仕事の重要性を訴えるべく、友人のロセッティ、バーン=ジョーンスらとともに「モリス・マーシャル・フォークナー商会(後のモリス商会)」を設立し、家具や壁紙などのデザインを手がけながら自身の理念を実践した。また、1891年に印刷工房「ケルムスコット・プレス」を創設し、優れたデザインの書籍を多数手がけたことでも知られている。

 本展では、モリスと仲間たちがデザインした家具、テキスタイル、書籍などを展示するとともに、世界を旅しながら撮影を行う写真家、織作峰子がとらえたゆかりの地を合わせて紹介。「生活と芸術の一致」を唱えた思想家の生涯と、創作の遍歴をひもとく。