EXHIBITIONS

没後50年 藤田嗣治 本のしごと

文字を装う絵の世界

2018.04.14 - 06.10

藤田嗣治 1928年頃  撮影=アンドレ・ケルテス ullstein bild/Uniphoto Press

藤田嗣治 1928年頃  撮影=アンドレ・ケルテス ullstein bild/Uniphoto Press

 1913年に渡仏し、20年代にはパリで画壇の寵児となった藤田嗣治。目黒区美術館は開館前から藤田の作品の収集を始め、開館翌年の「レオナール・フジタ―絵と言葉」展では、絵画制作とともに、藤田がフランスで手がけた「挿絵本」を網羅的に見る初の試みを行った。これをきっかけに、「藤田嗣治と愛書都市パリ」(渋谷区立松濤美術館/北海道立近代美術館、2012)、「藤田嗣治 本のしごと―日本での装幀を中心に」(千代田区日比谷図書文化館、2013)などが企画され、藤田の挿絵本は多くの人々の目に触れることとなる。

 本展では、戦前のフランスで発行された挿絵本、30年代〜40年代の日本での出版に関わる仕事、 50年にフランスに移住した後の大型豪華本の挿絵といった「本のしごと」を紹介。絵画や版画といった「絵のしごと」、さらに藤田が友人に送った葉書や絵手紙、手づくりのおもちゃ、陶芸作品なども展示し、その幅広い創作活動を振り返る。