EXHIBITIONS

セルゲイ・チョーバン 建築ドローイング展

凍てついた音楽の夢

セルゲイ・チョーバン 300人収容の多目的ホール 2005

セルゲイ・チョーバン 記念碑へのエクスカーション(「全体主義と建築シリーズ」より)」 人間国宝 第九代 岩野市兵衛氏の越前生漉き奉書紙 2016

セルゲイ・チョーバン 300人収容の多目的ホール 2005

 ドイツ・ベルリンの建築ドローイング美術館を創設したほか、美術コレクターとしても活動する建築家、ドローイングアーティストのセルゲイ・チョーバン。

 1962年、旧ソビエト連邦レニングラードに生まれたチョーバンは、連邦下で教育を受けるも、91年連邦崩壊直後のドイツにわたってドイツ国籍を取得し、現在はハンブルグとベルリン、ドレスデンにチョーバン・フォス建築事務所を構えている。また、ロシア語や英語のバイリンガル建築雑誌『speech』を創刊し、複数回にわたってヴェネチアビエンナーレ国際建築展ロシア館でのキュレーターも務めた。

 本展では、インク、サンギーヌ、木炭そしてパステルなどを使い、卓越した技法で描かれた最新作の建築ドローイングを含むおよそ30点を日本で初公開。プランニングのための「古典的」な建築設計図面ではなく、自由な発想に基づいたドローイングは、チョーバンの芸術的アプローチと時代を超えたタイムレスな輝きを放ち、古典主義建築的オーダー(柱の装飾方法)やバロック様式のドームの中に近代的なアーキテクチャがそびえ立つような、超現実的な世界観を持つ。