EXHIBITIONS

古茂田守介 生誕100年記念

守介│美津子│杏子 “描かれた少女は…誰?”

2018.03.26 - 04.07

古茂田守介  杏子(部分) 1948

古茂田守介  杏子 1948

古茂田守介 うたたね 1986

古茂田杏子 うさぎ 1990頃

 戦後の日本美術で抽象表現主義の流行するなか、自身の信念を貫き、優れた具象絵画を描いた洋画家、古茂田守介。日本の具象絵画によく見られる感傷や抒情に作品世界を埋没させることなく、確固とした造形性を追究し続けた。

 色彩よりカタチを重視し、色彩の鮮やかさや華やかさを抑制した彫刻的な量感や実在感を強く表現した作品は、静謐で寡黙ながら強烈な個性をにじませる。

 42歳と早世であった古茂田。生誕100年の節目に開催される本展では、アトリエに遺された娘・杏子を描いた油彩画を中心に展示。妻で画家の美津子、銅版画家として活動する杏子の画家家族、3作家による「描かれた少女」をテーマに構成し、静物画の印象が強い古茂田作品を異なる角度から再検証する。