EXHIBITIONS

裏声で歌へ

2017.04.08 - 06.18

「裏声で歌へ」展 平成28年度小山市立乙女中学校合唱コンクール 撮影=Artists's Guild

 時代の「音」「声」をテーマとした展覧会が開かれる。キュレーターは、2016年より「日本シリーズ」と称した、通底するテーマをもつ連続展覧会を企画するインディペンデント・キュレーターの遠藤水城。そのシリーズ第2弾にあたる本展では、石を用いた音のインスタレーション作品を手がける大和田俊、人物、猫、自動車といった日常的なモチーフを幾何学的な色面として描く五月女哲平、シンプルな線描のドローイング作品などを制作する本山ゆかりの3名が新作を発表。また、2014年に不慮の事故により亡くなった國府理が、東日本大震災にショックを受けて制作したという《水中エンジン》(2012)も、再制作される。

 そうした現代美術作家による作品の一方で、小山市立乙女中学校の合唱コンクールの映像や、戦争の情景を図案化した着物も展示。「音」や「声」を通じて、様々な表現が互いに結びつく、あるいは切断される、複層的な展覧会となる。