EXHIBITIONS

潮田友子 真島明子

kenakian
2025.01.25 - 02.16
 kenakianで「潮田友子 真島明子」が開催される。

 潮田友子は1947年栃木県生まれ。72年に東京芸術大学美術学部絵画科油画専攻を卒業し、76年に西ドイツへ渡欧した。図画工作の教師や出産・子育ても経験しながら、8年間ミュンヘンを拠点に活動し、ミュンヘン美術アカデミー絵画科を卒業。

 帰国後、同じく美術家である夫の出生地・福岡で2年間暮らし、東京に住むいまも定期的に福岡とのあいだを往復している。これまでに幾何学的な造形や構成による作品を制作。

 真島明子は1952年佐賀県生まれ。76年に武蔵野美術大学彫刻科を卒業する。小学校の美術教師としてつとめ、78年に画家であった夫に導かれて渡米しともにニューヨークを拠点に活動。2000年からは日本にも拠点を構えて活動している。

 12年に「ふたりのニューヨーク グリニッチビレッジにて」(書肆侃侃房) を出版。木を素材に空間をとらえた立体作品をつくり続け、近年では平面のなかでの空間にも向き合うことでドローイングの制作も手がけている。

 本展に際し、潮田は以下のステートメントを発表している。

 「私は、絵画制作時に絵筆を使わない。西ドイツ留学時に受けた技法材料講義で下地塗りに使用する金属のヘラに出会った。以来私は、そのヘラを絵画づくりにも使っている。(中略)積層された色に確実な視覚的なものはどこにもなくて、私は不確かなものをよりどころにそれをさがしているような行為を繰り返している」。

 そして真島は本展に際し、以下のように述べている。

「私は、長く木を素材とした作品に取り組んできたが、近年はドローイングにもチャレンジしている。平面も手がけてみると思いのほか面白く、立体と平面の違いにそれぞれ新鮮さを感じることができた。ここ2、3年ドローイングに浸る日々が続きたが、最新の作品として秋頃から取り組んだ木の作品も展示する。(中略)

 私は、立体の作品からスタートしたせいか、どうしても物の存在感やボリュームといったものに興味が湧く。それらは空間を生み出し、物のかたちは、広がりや流れをつくり出す。そして、それらが織りなす線と面のバランスは、心地よい場を提供してくれる」。