EXHIBITIONS

アトリエのときへ 10の小宇宙

―わたしはこのわたしの住んでいるこの現実に、この現実を、このように生きようと思ったまでだ。

豊島区立郷土資料館 企画展示室
2018.02.06 - 03.25

麻生三郎 自画像 1934 豊島区蔵

寺田政明 ブルターニュの巨石(対話) 1963 豊島区蔵(※平成28年度新収蔵)

鶴田吾郎 池袋への道 1946 豊島区蔵

齋藤求 パルテノンへの道 1971 豊島区蔵

小熊秀雄 夕陽の立教大学 1935 豊島区蔵

麻生三郎アトリエ © 桜井ただひさ(『麻生三郎アトリエ』せりか書房 2016 年より)

 1930〜40年代にかけ、豊島区の旧長崎町を中心とした地域で、アトリエ付貸家群が建ち並び形成されたアトリエ村。アトリエ村には多くの芸術家たちが集い、芸術にかける情熱と制作活動に支えられた空間は、パリのモンパルナスに重ね合わせて「池袋モンパルナス」と称された。

 作家が多くの時間を過ごした制作現場であるアトリエに着目する本展では、アトリエ村を擁した豊島区で暮らした麻生三郎、入江比呂、桂川寛、建畠覚造、吉井忠の貴重なアトリエ映像を初公開するとともに、アトリエの主たちが制作した作品をそれぞれ「旅」になぞらえて紹介。かつてのアトリエと街の記憶が日々失われていくなか、10名の作家の制作とアトリエのときへと思いを巡らせる。

 今回の企画は豊島区文化デザイン課ミュージアム開設準備グループによる。郷土資料館リニューアル展示第2弾、豊島区ミュージアム開設プレイベント第7弾となっている。

<出品作家>
麻生三郎、入江比呂、小熊秀雄、桂川寛、齋藤求、高山良策、建畠覚造(アトリエ映像のみ)、鶴田吾郎、寺田政明、吉井忠