EXHIBITIONS

没後100年 中村彝展―アトリエから世界へ

2024.11.10 - 2025.01.13

中村彝 巌 1909年 皇居三の丸尚蔵館蔵

 茨城県近代美術館で「没後100年 中村彝展―アトリエから世界へ」が開催される。

 中村彝は、1887年茨城県水戸市生まれ。はじめ軍人を目指すが、胸部疾患に冒されて断念する。療養の傍ら水彩画を描くなかで絵の道を志し、白馬会や太平洋画会の研究所に通い、中原悌二郎ら美術家仲間と切磋琢磨しながら制作に励む。1909年、第3回文展に《巌》が初入選。以降も入選をかさね、新進洋画家として注目される。

 本展では画家の代表作をほぼ網羅し、重要文化財《エロシェンコ氏の像》(1920、東京国立近代美術館蔵、期間限定展示)をはじめ、20年前に開催された中村 彝展では出品がかなわなかった《巌》(1909、皇居三の丸尚蔵館蔵)や、約半世紀ぶりに公開される作品など、約120点が一堂に会す。また、彝が多大な影響を受けたオーギュスト・ルノワールの《泉による女》(1914、大原美術館蔵)が、彝の作品とあわせて展示される。