EXHIBITIONS

加藤アキラ

孤高のブリコルール

2017.03.18 - 05.30

加藤アキラ 天と地の間 2004

加藤アキラ Space Compression 1 1969 アーツ前橋蔵 撮影=木暮伸也

加藤アキラ 環 2013 作家蔵 撮影=木暮伸也

 加藤アキラは、1960年代に前橋を舞台に活動した「群馬NOMOグループ」の一員として活躍。車の整備工として勤める傍ら作品制作を行い、アルミニウムやワイヤーブラシなど身の回りにある道具や素材を用いた作品で注目を集めた。69年には全国的に評価の高い新人が選出される「現代美術の動向展」(京都国立近代美術館)に選出。その後70年に開催された「現代美術野外フェスティバル」(こどもの国、横浜)以後一旦活動を休止するが、75年に活動を再開し、80年代には竹などの自然素材、金属板と皮など有機的素材を用いた彫刻や大型インスタレーションを手がけた。こうした作品を様々な展覧会に出品するほか、舞踊家の田中泯とのコラボレーション、宇都宮市内商店街を使ったアートプロジェクトへの参加、日本国際パフォーマンスアートフェスティバル【NIPAF】(前橋文化研究所)でのパフォーマンスなどなど、活動の幅を広げていった。

 身の回りで廃棄されていく日用品や自然の素材を寄せ集め、それらにわずかな細工を施す「ブリコラージュ」によって作品へと昇華させる加藤の初の展覧会となる本展では、初期作から新作までを一挙に紹介する。