EXHIBITIONS
渡邊耕一展「Moving Plants」
10年以上の歳月をかけ「イタドリ」という雑草の姿を写真に撮り続ける渡邊耕一。「スカンポ」とも呼ばれ、古来より日本で薬草・食材とされてきたこの植物が、約200年前に長崎に滞在したドイツの医師・シーボルトによって園芸用のアイテムとしてヨーロッパから日本へ持ち出されたことをきっかけに、強い生命力から世界各地に広まり、今日ではその土地の生態系を変えてしまうほど繁殖していることはあまり知られていない。
渡邊は、北海道の風景を撮影するなかで「イタドリ」に偶然に出会って以来、この雑草の生態のあり様を具にリサーチし、自身の眼で確かめる旅を続けている。古今東西の植物の文献にあたりながら、現地の植物学者とも連絡を取り合い、これまでイギリス、オランダ、ポーランド、アメリカ合衆国などの藪の中へと分け入ってきた。
本展では、「Moving Plants」シリーズから写真作品18点、映像作品2点を中心に展示するほか、世界各地の「イタドリ」が生息する藪に分け入って撮影したドキュメントフィルムやリサーチに用いた貴重な資料も合わせて公開。渡邊が「イタドリ」を追うプロジェクトの全体像を初めて示すとともに、大きく引き伸ばされた「イタドリ」のプリント作品は、人の丈ほど成長した植物がもたらす迫力ある臨場感を展覧会場全体に響かせることだろう。
渡邊は、北海道の風景を撮影するなかで「イタドリ」に偶然に出会って以来、この雑草の生態のあり様を具にリサーチし、自身の眼で確かめる旅を続けている。古今東西の植物の文献にあたりながら、現地の植物学者とも連絡を取り合い、これまでイギリス、オランダ、ポーランド、アメリカ合衆国などの藪の中へと分け入ってきた。
本展では、「Moving Plants」シリーズから写真作品18点、映像作品2点を中心に展示するほか、世界各地の「イタドリ」が生息する藪に分け入って撮影したドキュメントフィルムやリサーチに用いた貴重な資料も合わせて公開。渡邊が「イタドリ」を追うプロジェクトの全体像を初めて示すとともに、大きく引き伸ばされた「イタドリ」のプリント作品は、人の丈ほど成長した植物がもたらす迫力ある臨場感を展覧会場全体に響かせることだろう。