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東京写真月間2024 コンドウダイスケ写真展「マタギの鉛筆」

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 キヤノンオープンギャラリーで、東京写真月間実行委員会が主催する「東京写真月間2024」の国内企画展「写真の力で伝えようSDGs」の一環として、コンドウダイスケによる写真展「マタギの鉛筆」が開催されている。

 コンドウは1983年秋田生まれ。2015年に写真家として活動を開始し、2020年には秋田県北秋田市に拠点を置く撮影会社「アキテッジ株式会社」を設立。北東北各地の企業や自治体の広告に関わる写真・映像を多く手がける。

 またコンドウは2022 年に、日本の野山に自生する植物を撮影してデータ化し、そのデータ化した植物を加工してスマホケースなどの商品を生み出す「iPlantsプロジェクト」を立ち上げる。本プロジェクトは、集団でクマなどの狩猟を行う「マタギ」の発祥の地である秋田県阿仁地区で、阿仁マタギとして活動する益田光と共同で立ち上げた活動だ。これはマタギの新たな生業を創るという挑戦でもあり、植物をアーカイブするという目的も持ち合わせているという。

 コンドウはプロジェクトの皮切りとして、阿仁マタギにとって神聖な山であり、花の百名山に選ばれるほど豊かな植生がある秋田県の森吉山を舞台に選んだ。森吉山は植物の採集が原則禁じられているため、コンドウは大きなLEDパネルなど撮影機材を自ら持参して登山し、植物の前でスタジオを組んで撮影に臨んだという。

 本展では、森吉山に生きる植物の生命力、そしてマタギの新しい生き方を表現した植物のポートレート20点を展示する。