EXHIBITIONS

無垢と経験の写真 日本の新進作家 vol.14

2017.12.02 - 2018.01.28

片山真理 子供の足の私/I have child’s feet 2011 © Mari Katayama Courtesy of rin art association

片山真理 子供の足の私/I have child’s feet 2011 © Mari Katayama Courtesy of rin art association

金山貴宏 《家族 箱根にて》〈While Leaves are falling…〉より 2009 © Takahiro Kaneyama

鈴木のぞみ 《久仁屋工場2階の窓》〈Other Days, Other Eyes〉より 2013 © Nozomi Suzuki Courtesy of rin art association (撮影=木暮伸也)

武田慎平 《痕 #7 二本松城》〈痕〉より 2012 © Shimpei Takeda

吉野英理香  《Untitled》〈NEROLI〉より 2013 © Erika Yoshino Courtesy of Taka Ishii Gallery Photography / Film

 写真・映像の可能性に挑戦する創造的精神を支援し、将来性のある作家を発掘するため、新しい創造活動の展開の場として2002年より開催される「日本の新進作家」展。14回目では、片山真理、金山貴宏、鈴木のぞみ、武田慎平、吉野英理香の5名を紹介する。

 片山は手縫いの作品や装飾を施した義足などとともにセルフポートレイトを制作。2011年より特製のハイヒールを履き、歌手やモデルとしてステージに立つ「ハイヒールプロジェクト」を実施している。金山は統合失調症を発症した実母と2人のおば(実母の姉妹)を記録し、現在進行形の作品群を発表、鈴木はコーヒードリッパーや鍋の穴を用いたピンホール作品をはじめ、実際に使用された鏡が映したであろう人や風景を印画した作品などを手がけている。

 ビデオ・アーティストとして作曲家らとのコラボレーションを中心に活動する武田は、近年、カメラを使用せず制作するフォトグラム作品を制作、吉野は写真家・鈴木清の影響を受けながら、日常的な風景を撮り続け、モノクロ作品を生み出している。

 本展では、それぞれの最新作を展示。日々の生活の中から純粋な個々人の経験を紡ぎ、多様なアプローチで削りだす作家5名の写真表現に注目する。