EXHIBITIONS

バニシング・メッシュ

菅野創+やんツー Avatars 2017 撮影=萱野孝幸 写真提供=山口情報芸術センター[YCAM]

「バニシング・メッシュ」とは、技術革新によって見えなくなっていく様々な境界線や囲いを暗示する。どこにいてもネットワークに接続できるユビキタス社会の実現は、スマートフォンの普及により加速し、時間や場所を問わず、多種多様な情報にアクセスできる環境を私たちにもたらした。本展は、進化するIoTなどに即時に適応していくポストユビキタス社会において、テクノロジーを導入した芸術表現の刷新によって、現在の情報環境を批評していく試みとなる。

 参加作家は菅野創+やんツーとサイン・ウェーブ・オーケストラの2組。菅野創+やんツーは、電話やカラーコーン、石膏像、車、植物など大小さまざまなオブジェクトで構成されるインスタレーション作品《Avatars》を展示。本作はウェブサイト(https://avatar-streaming.ycam.jp/)を通して体験することもできる。

 サイン・ウェーブ・オーケストラは、彼らのこれまでの作品の根幹であった直接的な観客の参加の意味を、「参加型アート」が一般的になった現在あらためて問い直す作品《A Wave》をはじめとした3作品を発表する。